ハワイより愛をこめて | シネマ日記

人生はシネマのようなもの。ハワイはオアフ島在住の主婦が大好きな映画のことや日常について綴ります

ハリウッドのセクハラ疑惑、2013年にセス・マックファーレンがバッサリ斬っていた

今週アメリカで話題になっているハリウッドトッププロデューサー、ハービー・ワインスティーン氏のセクハラ事件。先週報道されていると思ったらまたたくまにトップニュースに(北朝鮮問題のことのほうが重要な気がしますが汗)。でも映画好きの私としては取り敢えず書かなきゃ…と言及してみることにします。

 

ハービー・ワインスティーンとは? ハリウッドで数々のヒット作をプロデュースまた監督、駆け出しの俳優をスターダムへ導くことに関してはハリウッドで彼の右に出るものはいないと言われている人物。「恋に落ちたシェイクスピア」や「ギャング・オブ・ニューヨーク」(私はどちらも好きではありません)など数々のオスカー受賞もした彼が現在約30名ものハリウッドの有名女優たちからセクハラやレイプ疑惑で告発されています。

 

過去にワインスティーンからのセクハラを訴えた女優もいたようですが、今回は動かぬ証拠が決めてとなりました。ワインスティーン氏のセクハラテープが世間に公表されたのです。私も先日ラジオでこの録音テープを聴きましたが、ワインスティーンがイタリア人モデルだというこの女性に「ホテルの部屋に来て自分がシャワーを浴びているところをみてて欲しい」と執拗に誘っている状況が露になった音声は生々しく、おぞましくて女性としてはもう"怒り"が湧いてきます。録音は盗聴だったそうで誰かにまんまと填められてしまったのですね。おばかでしたね。

 

今回私が一番信じられないのは周りの人たちの掌返したような態度です。セクハラはかなり前から行われていたようなのに、政治へ首を突っ込むことが大好きな正義感強いハリウッド人の多くが、「知らなかった」と言い切れることが信じられない(さすが役者)‼︎ セレブたちは今でこそ告発した女優の味方のようなことを言っていますがそれまでは仲間の悪行を黙認していた…のですよね? 

 

がしかし、このワインスティーン氏のセクハラ問題を2013年のオスカーノミネーションの場でバッサリと斬った人物もいました。


 

www.independent.co.uk

 

セス・マクファーレン。米国では人気テレビアニメーション「ファミリー・ガイ」のクリエーターとして有名ですが、コメディアン、俳優、歌手、プロデューサー、脚本家や映画監督などマルチタレントで活躍している彼、日本ではコメディ映画「テッド」の監督としてのほうが有名かもしれませんね。

  

マクファーレン氏は、2013年のオスカーノミネーションの司会を勤めた際に、助演女優賞候補者5名の名前をあげた後で「おめでとうございます!この5人はこれからハーバー・ワインスティーン氏のセクハラを恐れる必要はありません」といって笑いを取りました(本人いわくこの時は本気だったそうですが)。 マクファーレンは先日自身のツイッターで、当時一緒に仕事をしていた女優の友人からワインスティーン氏から受けたセクハラを聞き激怒し公共の場でこのジョーク(本気)を言った、と告白しています。頭が切れることでも知られるマクファーレン流石です。女優ティナ・フェイさんも2012年制作のコメディフィルム「30 ROCK」で同氏のセクハラを皮肉ったジョークを導入しています。それだけハリウッドでは有名な話だったということですね。

 

ちなみに、彼からセクハラを受けた女性のほとんどが20代の駆け出し女優だったそうです。日本の芸能界には昔から「枕業」という言葉がありますが、日本と違ってセクハラに対しては容赦ないと思っていたアメリカでもハリウッドは同じだったか…という思いです。そして、スターダムを夢見る若者を食い物にする有名プロデューサーは日本にも存在します。日本の場合はもっと酷いですね。だって未成年が餌食になったり、しかも芸能人が後に告発したケースもありましたがほとんど問題化されず闇に葬られて終わりだったと記憶しています。刑事問題に発展しないのが不思議だよ💢

 

オールドスクール的な芸能界のセクハラが浮き彫りになったハリウッドと未だに沈黙の日本。セクハラやレイプを告発するのは相当勇気のいることだと思いますが、日本でも勇気のある人が現れて“悪代官"を暴いてほしいものですね。