ハワイより愛をこめて | シネマ日記

人生はシネマのようなもの。ハワイはオアフ島在住の主婦が大好きな映画のことや日常について綴ります

ブラックスタリオン〜巨匠コッポラの名作

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名作と言われる作品でも観ていない映画はまだまだたくさんあります。先日、友人が薦めてくれたおかげで素晴らしい映画に出会いました。

 

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 題名:ブラックスタリオン(1979 アメリカ映画)
監督:キャロルバラード、フランシスコッポラ(プロデューサー)
出演:ケリー・レノ、ミッキー・ルーニー他

 

日本では知名度が低いようですが(検索してもほとんど出てきませんでした)、フランシス・コッポラ氏プロデュースの「ブラックスタリオン(1979)」という作品です。馬と少年の友情がテーマのお話です。馬の絵が書かれたDVDのカバー、クラシック名作コーナーでよく見かけていたので気になってはいたものの子ども向けだと思ってあえて観ようとしませんでした。児童向け小説の映画化だそうですが(レイティングはG指定)、映画は子どもよりむしろ大人が楽しめるのではないでしょうか。

 

とにかくシネマトグラフィーの素晴らしさが半端ではありません。前半は台詞は数えるほどなのですが、少年と馬との出会いからお互いが次第に心を開いて行く過程が静かに美しく描写されています。コッポラの創造性に溢れた映像美がとことん楽しめます。言葉よりもずっと情緒的で心に力強く語りかけてきます。例えば、馬と少年が浜辺で戯れるシーン。水中で馬と少年の足だけにフォーカスをあてたショットなど、「どこからこんな発想が生まれるのか!」コッポラの高い芸術性にあっぱれという感じです。

 

(注意※この下は少しネタバレ含まれます) 

 

子役が可愛い映画はそれだけで愛されてしまうのが常ですが、この映画も子役の少年(ケリー・レノ)が愛らしく素晴らしい演技力を発揮しています。また、かつてエリザベス・テイラーとの共演作「ナショナルベルベット」で現役ジョッキーを演じた、名優ミッキー・ルーニーもリタイアのジョッキーとして良い味を出しています。

 

ストーリー的には実はかなり過酷なお話なのですが、哀しい部分はティアジャーカー(御涙頂戴)的ではなく、男の子と動物との友情、親子の愛と絆、彼を取り巻く人々の優しさ、がコッポラ独特のセピア色の世界観で静かに描かれたほっこりする作品に仕上がっています。

 

もし皆さんも観る機会があればぜひおすすめです。バイオレンス無しのG指定なのでお子さんも一緒に観れますよ。こんな良い映画と知っていたら家の子どもたちが小さな頃にみせといてあげれば良かったと思いました。

  

馬と子どもを描いた感動作はたくさんありますが、私がこれまで観た中では『ブラックスタリオン」が一番良かったですね。紹介してくれた友人に感謝です。夫は続編を先に観ていたようですが、そちらのほうはアドベンチャーもののようなので特に観なくても良さそうです。

 

余談ですが、遭難した少年が孤島に流されてしまい海で魚やわかめを獲り、火をおこしたりしてサバイブするシーンがあるのですが、「子どもがこんな事出来るの!?」と思って観ていると、アメリカ人の夫いわくこれは「ボーイスカウトの効果」なのだそうです。

 

なるほどね〜うちの息子たちもボーイスカウトやらせれば良かったと思いました(もっと早く教えて欲しかった〜)

 

あそうそう! フランシス・コッポラといえば、彼の代表作「ゴッドファーザー」でマイケル(アル・パチーノ)の妹役を演じていたタリア・シャイアー(ロッキーでは妻エイドリアン役)はコッポラの実の妹だったのですね? 初めて知りました。コッポラは自分の映画に親族をよく使うな(笑)。

 

#ブラックスタリオン #フランシスコッポラ