ハワイより愛をこめて | シネマ日記

人生はシネマのようなもの。ハワイはオアフ島在住の主婦が大好きな映画のことや日常について綴ります

学習障害「ディスレクシア」の夫を持つストレス ⑴

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友人が、夫婦間のコミュニケーションが上手くいかないのは旦那がADDのせいに違いない、と嘆いていた。友人の旦那さんは最後まで話が聞けない、言ったことをすぐ忘れる、やらなきゃいけないことが出来ない、とコミュニケーションが成り立た事などが原因で夫婦間の言い争いが多いと言う。

 

そこでネットで調べたところ、たどり着いたのがADDの旦那を持つ妻のブログだったらしく驚くほど自分たち夫婦に当てはまったそうだ。彼女の行き場のない気持ちを聞きながら、わたしも貴方の気持ちがよく分かるよ、と深く同調した。

 

わたしの夫Cは学習障害を持っている。dyslexia (ディスレクシア:日本では難読障害や誤字障害とも呼ばれる)と言って、文字や数字を普通に把握するのが困難な障害である。有名人やエンターテイナーにも多く、トム・クルーズやキアヌ・リーブスなどもそうらしい。ディスレクシアの人は台本なども覚えにくいらしいのだが、Cを見てると、彼らがあそこまで成功しているのは凄い努力なんだと思う。学習障害を持つ反面 別の面で才能がある人も多いのかもしれない。

 

ディスレクシアを知らない人のために、下記にWikipediaの説明を引用。

ディスレクシア(英語: dyslexia、ディスレキシアとも)は、学習障害の一種で、知的能力及び一般的な理解能力などに特に異常がないにもかかわらず、文字の読み書き学習に著しい困難を抱える障害である。難読症、識字障害、(特異的)読字障害、読み書き障害とも訳される[1][2][3][4]。1884年にドイツの眼科医ルドルフ・ベルリン(ドイツ語版)によって報告され命名された[5]。
顕著な例では数字の「7」と「seven」を同一のものとして理解が出来なかったり、文字がひっくり返って記憶されたりして正確に覚えられない、など様々な例がある。原因は、遺伝的側面と、環境要素があるとされる[6] 。
治療法は、患者の問題ではなくニーズに合わせた教育方法をとることによって[7]ハンディを減らせるとされる[8]。視力を対象とした治療では効果がない[9]。

 

Cは私と結婚するときに、別にこの事を隠していたわけでもなく、結婚前に話してくれていたのだが当時は私も何のことだかよく意味がわかっていなかったし、恋愛中だったので深く考えていなかった。というか、まさか彼の状態がこんな深刻だとは思っていなかった、というのが本音だ。

 

こちらで大学に通っている時心理学のクラスで学んだのだが、ディスレクシアは数字が読めないタイプと字が読めないタイプがあるらしい。が、我が家のCは両方ともがダメだ。スペリングは英語が母国語でない私の方が彼よりも全然間違えないし、計算が苦手なだけでなく、電話番号やナンバー自体が覚えられないのでよく間違える。数字が逆になっていることが多い。なので書類などをよく読み間違えたり書き間違えたりして 後で大変になる事が多い。電話番号は私が彼にあげるときは必ず重複してもらう。

 

そして番号や数字だけでなくものごとを忘れやすい、これは知らなかったのだが、心理学のクラスで勉強した時に習って、「あーだから忘れやすかったんだ!」とものすごく納得したのを覚えている。また、日にちの感覚もないため、今日は何日だかをいつも聞いている。月日だって12月に5月などとんでもない数字を言ったりする(ここまでくると痴ほうを疑った方がいいのか?)。私だって日にち聞かれて覚えていない事はあるがCの場合はほとんどいつもなのだ。

 

日にちがハッキリしないため、人の誕生日や記念日も全く覚えていないので、もちろん結婚記念日やお誕生日は周りが教えてあげなければCには何もない。もちろん自分のも含めて。最近ではSNSから友だちのお誕生日を知らせてくれる便利なツールなんかも出きて万歳だね! 

 

結婚1年目の時は病気のせいだとは知らず記念日を覚えていないのには流石驚いたし、子どもの誕生日も覚えないでどういう父親!とアタマに来た。だけど原因がわかっている今では(慣れか!)別に腹も立たず、幼い頃は「どうして?」という顔をしていた子どもたちも大きくなってからはいつものことじゃん、とケラケラ笑っている。本当に今日の今だけを生きているような人だ。(ちょっとカッコよく聞こえるが)

 

Cがやらかした事は数多いが、これまで一人で旅行に行って飛行機に乗り遅れた事はもう4ー5回ほどあった。だからCが一人で遠くへ行くことは禁止したし、本土の家族のところへ帰る時には必ず、義兄さんの奥さんに出発日を伝えて絶対飛行機に遅れさせないようにお願いしている。乗り遅れを何度か目撃しているので頼めば心良く手伝ってくれる。おバカな夫を持て余す私に同情してくれているのかもしれないが。

 

結婚30年近くもなるとだいぶ慣れてきたとはいえ、家計に関わるミスをされたら腹がたつしストレスにもなる(そんなお金持ちではないので)。私が寛大でないせいだろうけど、私も人間ですので怒るときは怒る。

 

Cが先月もこんな間違いをした。メインランド行きの飛行機の切符を購入した際  一か月ちょっと滞在のつもりが、オンライン予約時に出発日を一カ月前に挿入し、実際には数日のみの滞在で予約していた。自分では気付いておらず義兄からの電話でそのことに気づいたがもう遅く、安いチケットだったため日付変更するのに チャージと差額で合計250ドルをも支払う羽目になってしまい、国内便なのにかかわらず700ドル以上と高いものについてしまった。トホホである全く。しかもこれ我が家では普通です。

 

結局何をやらせても間違いが多いので、こうなるならば最初から忙しくても私がやるといえばよかった、となる。今回もなぜか虫の騒ぎがしていて、Cから自分で航空券の予約したと聞いた時、「何で自分でやったの⁉︎」と思わず声を上げてしまい逆ギレされたので引き下がったが、やっぱり予約のチェックをしてあげればよかったと後になって後悔した、がもう遅し(予約は24時間内でないと取り消せないので)

 

結局 後始末は私がやることが多いので。そして私の仕事はどんどん増え続けるのだ。忙しいのに、とストレスも増え続ける。どうにかならないものか⁉︎

 

対処法はスケジュール表を使ってみたらとか毎年推薦してみるのだが本人は一向に使いこなせないし、興味もなさそう。やっぱり自分が何でもやってあげるしかないのか(泣)。ミスが発覚した時は「またかよ!」とブチ切れ心臓がバクバクする事もあるが、最近ではこれくらい仕方がない、生死に関わる事ではないし、と自分に言い聞かせて気を落ち着かせている。(次回に続く)

 #ディスレクシア #学習障害 #難読症