ハワイより愛をこめて | シネマ日記

人生はシネマのようなもの。ハワイはオアフ島在住の主婦が大好きな映画のことや日常について綴ります

シェイプ・オブ・ウォーター(アカデミー作品賞&監督賞)

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シェイプ・オブ・ウォーター(Shape of Water)

2017年 ドラマ/ファンタジー 

監督 ギルレモ・デル・トロ

主演 サリー・ホーキンス

ストーリー:半魚人男と聴覚障害の女性の恋物語。

 

◇アカデミー関連/アカデミー候補2本 「ファントムスレッド」&「Darkest Hour (原題)」(ネタバレあり)

◇アカデミー関連/アカデミー候補 ③ ダンケルク(Dunkirk)

 

今年のアカデミー賞の作品賞と監督賞を取りましたね。私はもう一本の「スリービルボード」が良かったんだけど、でも大体予想はついていました。

 

一昔前のヒット作品で人魚のダリル・ハンナとトム・ハンクスの恋物語「スプラッシュ(1984)」や「美女と野獣」を合わせて成人向きにしたような、ロマッチックなファンタジー映画です。バイオレンス、ヌード、性的、など刺激の強いシーンも多々出るので子どもさんには見せないで下さいね。

 

「パンズ・ラビリンス」や「ヘルボーイ」のギルレモ・デル・トロ監督作品で、パンズ・ラビリンスと共通点もたくさんありました。一見か弱そうだが真が強く勇敢なヒロインと心優しい怪物の交流、弱者に権威を振りかざすヴィラン(悪人)、差別や偏見、善と悪について両作品で描かれています。

 

個人的には、「パンズ・ラビリンス」のほうが好きです。上映された時に家族で嵌りましたが、ファンタジーという面でも遥かに美しいし、ラストも泣けた。おすすめです。今回の受賞できっとまた注目されると思いますが、「パンズ・ラビリンス」を観てからこの映画だったので期待が大きすぎたかも? 

 

でも主演女優のサリー・ホーキンスは良かった。容姿ともに大人しくて目立たない感じだけど個性が光る素敵な女優さんだと思います。主演女優賞にもノミネートされていましたが、残念ながらスリービルボードのフランシス・マクドーマンドに持って行かれてしまいました(これは仕方ない)。これからの活躍が期待できます。

 

私の周りでは「この映画は苦手」という人が多かったです。映画オタクの次男は「ただのエンタメ」だと言い放つ。私も実をいうと途中少し眠かったです、クライマックスのほうでだんだんと調子が出てきましたが。

 

しかし、デル・トロの映画には「ただのエンタメ」以上に何かもっと大切なメッセージが含まれているのでは?と考えてみた時、それは愛や孤独ではないかと思いました。「パンズラビリンス」では孤独な少女、そして本作品では孤独な女性が人間より怪物に共通点を見つけて互いに心を開き友情が芽生える。それとダイバーシティ(多様性)。人種を超えた愛や同性愛はもはや一般常識ですからね。それ以上に心を開けるならエイリアンでも何でもOKなのです。と考えるとちょっと...と思ってしまいますが。

 

監督のデル・トロはかなりのファンタジーオタクのようですが、彼の作った映画を観たら(まだ3作しか観ていませんが)、彼自身が寂しい人、もしくは虐められた過去があるとか、孤独な主人公のキャラクターに監督の思い入れがあるように思えてなりません。もしくはただの筋金入りおたくかもしれませんが。

 

#シェイプオブウォーター #アカデミー賞 #サリーホーキンス 

 

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